松濤館岡野派 宗家 謙交塾武道館

御父母、保護者の方へ

若者の事件が騒がれていますが、少年期(幼年)に悪い事をいけない事としかってくれる者が身近にいなかったり、友達との喧嘩等を通じて"痛い"というような当たり前の経験をしてこないで育った者にありうると考えます。また、犯罪の低年齢化も異常としかいえない状況にあります。
「寸止め」の伝統空手道でも、突きや蹴りが当たる事もあります。しかし自分でも「当たれば痛い」という事を経験した者は他人の痛みも知ることができるのです。また試合ルールにおいて反則になります。空手道において一生懸命稽古しているものはストレスがたまったりせず、最近の子供達の「キレル」といった事は制御できるようになるのです。
TV等で空手→格闘技のように見られ、相手を倒す、相手に勝つのが空手のようになってますが、本来の空手の技は護身の為・健康的な身体つくりに使われるものであります。また、空手道という武道を通じて礼儀節度を学び、心や精神も鍛えていくものであり、現代に最も必要なのが武道ではないでしょうか。
近年、生徒さんに園児の割合が非常に増えてきました(多い道場は半数が園児と低学年)。習い事は"早すぎ"という事はまずありません。特に、礼儀に関したりする教育は重要だと考えます。

空手道とは何か?
空手道は、単に勝負を究極の目的とするものではなく、日頃の厳しい稽古を通じて、たくましい精神力と体力を育成し、バランスのとれた人間形成を計ろうとするものです。 また、稽古では身体を前後、左右、上下に均等に動かし、しかも平常ではあまり使用することのない筋肉をも、十分に活用するので理想的な体育として認められ、現在では全世界に普及し、各国の大学、警察、軍隊などに正課の体育として採用され、年齢や体格に応じて一人でも、たくさんの人数でも稽古が可能であることで、老若男女を問わず多くの人々に愛好されています。 現在空手人口は年々増加の傾向にあり、世界ではサッカーにつぐ人口数です。これは、礼儀作法を重んじ、礼節に始まり礼節に終わるという姿勢、また何年もひとつの事を続けて、辛いことも乗り越えてきた経験が、就職時や社会に出てから役立ち、学歴だけでなく人間性を高く評価される事が多くなってきたからではないでしょうか。
 
将来就職等で有利だから喧嘩が強くなりたいからといった目的では絶対に入門はしないで下さい。また、空手道の継続には御父母、保護者のご協力なくしては続けられません。武道はスポーツとはまた違った、試合での負ける経験や審査不合格等、厳しい事や辛い事もでてきます。 子供の時は、他に楽しい事が多くあります。しかし武道を続けている子と、途中でやめてしまった子との違いは明らかです。御父母、保護者の方のご理解ご協力が重要になります。 現代青少年の問題原因に、近年TVニュース等で報じられたデータ調査では、

第1位 家庭でのしつけ 第2位 学校での教師のモラル低下 ・・・

とあげられ、親が子供の言いなり、叱る事が出来ない。過保護といった現状が問題視されています。教師も叱るより無視といった事が多いのが現状とあります。 道場では、厳しく叱る事も多々あります。しかし、叱られて最初は泣いていた子は自然と 泣く事が無くなり、精神面で強くなってきてる事がはっきりわかります。